

がんの研究、患者支援をすることになったきっかけ
1987年に和歌山医大を卒業しました。1989年から2年間は和歌山医大紀北分院にて、沢山の乳がん患者さんを診せていただきました。その中には、40代で亡くなる方がいて衝撃を受けました。乳がん治療に携わろうと決めたのはこのことがきっかけです。紀北分院では、教授にマウスを用いた研究を勧められ、その後、慶應大学に留学してがんの創薬研究を行いました。
慶應大学から和歌山に帰ったときに、父の肺がんが発見されました。すでに手術不能でした。当時は肺がんの薬がほとんどなく、慶応で開発していた薬がまだ投与できる段階ではなかったので悔しかったのを覚えています。
がんは手術で治る人が多いので、外科医として手術で直せる患者さんを救うために必死で努力しました。しかし、それだけでは防ぎきれないがんもあります。がんを治すために、教授になって創薬の研究室を自分でも持ちたいと思いました。幸い神戸大学で教室を持つことが出来、基礎研究と臨床試験を開始することが出来ました。2026年4月の今も、製薬メーカーと神戸大学乳腺外科の研究室との共同研究で創薬の研究を続けることが出来ています。幸せです。
一方で、患者さんが楽しく暮らせるお手伝いをしたいと思っています。和歌山では2010年にNPO法人いきいき和歌山がんサポートを設立し、がん患者さんががん患者さんを助ける仕組みを作ってきました。今も理事長として活動しています。
2023年には自由に出来る時間が出来たので、この機会にとYouTube、オンラインセカンドオピニオンを開始しました。これからもがん患者さんのために貢献できたらと思っています。
2023年4月からやっていること
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教育
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研究
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診療
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社会活動
教育は、最も大切です。私が診れる患者さんは、私が終わればゼロになります。今まで培ってきた経験、知識、技術を次の世代に伝えることで、高い技術で患者さんを診療することが出来ます。しかし、それも2026年3月で終えることになりました。みなさまありがとうございました。
今後は、研究を通して理論的に考えられる医師を作ることを続けていきたいと思っています。
研究は、創薬には欠かせません、製薬メーカーが作った薬が誰に効くのか、どうすればもっと効果的に使えるのか、がん細胞や、マウスに移植した腫瘍組織などで実験して明らかにしていきます。また、実際薬剤を患者さんで用いるには臨床試験が欠かせません。クラウドファンディングで頂いた3000万円を使って、トリプルネガティブ乳がんの臨床試験を行っています。結果は2027年には発表出来ます。現在も、臨床試験グループで臨床試験の立案、実行に関わり、指導をしています。研究を通して若い医師がその理論を理解し、診療の時にも論理的に考え、データに基づいた診療が行えるようになります。研究は診療としても教育としても重要な役割を担っています。
診療は、患者さんを目の前にしてその技術を提供出来る、最も重要な場面です。現場で求められていることと教育、研究が乖離すれば、それば机上の空論です。求めている患者さんの強い気持ちがあるからこそ、研究にも身が入ります。これからも患者さんに何が必要か考えながら実際の医療に携わっていきたいと思います。
社会活動として、今力を入れているのはYouTubeと講演会です。これまでの自分の知識を動画に記録し、役立てていただくことを続けています。10数年前に立ち上げたNPO法人いきいき和歌山がんサポートは、和歌山医大からも信頼され、経験を積んだメンバーが患者委員として数々の委員会に参加を求められ、貢献しています。実体験を語ることで、医師の教育の場面にも登場しています。ピアサポーターとして、患者さんの相談でも活躍しています。がんになってもいきいきと暮らせる和歌山の実現を目指しています。講演会などに呼ばれて、日本各地の患者会でもお話しさせて頂いています。
2023年4月からの活動
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教育
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研究
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トリプルネガティブ乳がんのカルボプラチンによる再発抑制試験・・週2回ミーティングと随時の管理業務、全体ミーティングなど
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神大と隔週1回、随時ZOOMミーティング
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WJOGの乳がんグループで若い医師の臨床試験開発の助言などを行っています。
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診療
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岸和田市民病院 乳腺外科外来 木曜午前、午後手術
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社会活動
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YouTubeで乳がん患者に役立つ情報の提供、質問への返答
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NPO法人いきいき和歌山がんサポート理事長
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全国または地域の患者会活動での講演会・・年に5回程度
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乳がんのオンラインセカンドオピニオン
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乳がん体験者の自立支援「オンラインサロン:TaniTube」、「年一回の合宿:谷野村」
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